第2章

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ウトウトする中で、ドアに鍵がかかる音が微かに聞こえた。 私は再び深い眠り入り、目覚めた時はもう昼過ぎ。 テーブルに走り書きのメモがある。 『夜勤頑張って。明日の晩は取材で遅くなるから、明後日一緒に食べよ』 私は今日の夕方から夜勤。帰りは明日の朝の10時頃。同棲するパートナーは雑誌編集者。私が帰る頃には既に出社してる。夜も忙しいみたいだから、一緒にご飯食べるのは明後日になる。 この適度に離れている時間がある事が互いに心地良い。 パートナーとの出会いはネット。いわゆる女性同士のコミュニティに参加する中で、オフ会からの意気投合、そして同棲へ。 学生時代ボーイフレンドに困らなかった私。次々相手が変わるのは、それだけ本気になれなかったから。 私はウララに恋し、そして気づいた。 私の恋愛対象は、女性だということに。 パートナーの背は小さい。会社員として、普段はきっちりしているが、原稿に追われパソコンに向き合っている時はボサボサ髪で世間にお見せできないあられもない格好。 どこかウララと重なる。 人の好きなタイプは、そうそう変わらないのだと思う。
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