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「信孝さん、昨日は、そ、その・・・」
つかつかと彼が僕の所へ歩み寄ってきて。
「の、信孝さん!」
じゃぶんと服を着たまま、いきなり浴槽に入ってきたから度肝を抜かれた。
「濡れちゃ・・・」
むぎゅーーっと抱き締められ、突然の出来事にしばし茫然となる。
「ごめんな、ナオ。福光の家でも色々あったのに、ごめんな」
「・・・信孝さん・・・」
遠慮がちに脇の下から背中に腕を回した。
「大丈夫。堀さんちょっと苦手だけど」
「ちょっと、じゃないだろ?」
さっきまで怪訝そうな顔をしていたのに。
くすくすと笑う、彼のその表情を見ているうち、自然と気持ちが和むのを感じた。当たり前の日常の光景があって・・・
いや、待てよ。
今、置かれているこの状況は、非常にまずい様な気がするのは気のせいかな。体を離し、まじまじと、彼が僕の体を見詰める。
噛まれた跡と、赤紫色に鬱血した跡ーー
「見ないで・・・欲しい・・・」
隠すものが何もなく、胸の前で腕を交差し、自身の肩を抱き寄せ、体を丸くした。
「妬いていないって言ったら、嘘になるかな?」
信孝さんの手が、無防備に晒されている体の中心へと滑り込み、ふにゃふにゃに萎えているそこをやんわりと揉み始めた。
「信孝さん、嫌だ」
彼の手は熱を持っているかのように熱くて。水音と共に、裏側の筋の部分や、先端の窪みを、指で挟み何度か捏ねるうちにゆっくりと僕のが勃ち上がる。
「いやぁ・・・触っちゃ・・・すぐ、いっちゃうから・・・」
久し振りに彼から受ける愛撫は、蕩けるように甘く、あっという間に高みへとのぼりつめてしまった。
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