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「そんな事、全然聞いていなかったから」
なんで、こんな大事な事言わないのかな、ぶすっーとして、信孝さんを見ると、
「驚かすつもりはなかった、ごめん」
両手を合わせ、素直に謝ってくれた。
その後、堀さんに和江さんを引き合わせた。二人が合うか心配だったけど・・・。
「あれ、もしかして、和江?」
「そう。泉だよね?」
「いゃあ、久しぶり、元気だった?」
まさか、まさかの、二人が高校時代の同級生だという、予想外のオチが待っていた。
午後からは、作務衣や、着物を着る機会が多いからと、これまた、柚さんの浴衣を借りて、着方や、畳み方、片付けの仕方を二人から手取り足取り教えて貰った。
でも、この流れからいったら・・・。
やっぱり最後はこうなる。
「可愛い」
「よくお似合いです」
ウェディングドレスに続き、今度はちょっと派手めの浴衣を着せられた。二人とも手を叩いて大喜びで。
「何、騒いで・・・」
信孝さんが突然広間に入ってきて、来るなり、完全に固まっていた。
「信孝さん、こ、これは・・・そ、その・・・自分でも着れる様に練習しようと思って」
毎度ながらタイミングが悪い。
何をいっても、言い訳にしか聞こえないかも。
「堀さん、和江さん、ナオ借ります」
ぐいっと、腕を捕まれ、そのまま部屋へ。
入るなり、抱き締められ、強引に荒々しく口付けをされた。
「それ、反則だから」
やっと信孝さんのが離れたかと思ったら、また、口付けされ。
「うっ・・・!!」
息継ぎも出来ずにいたら、今度は無理やり唇を抉じ開けられ、舌を差し入れられた。
「の、信孝さん!」
慌てふためく僕にはお構いなしで。
バランスを崩し、そのまま、畳の上に倒れ込んだ。
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