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「ナオちゃん、あちょぼ」
「ナオちゃん、何ちゅる?」
柚さんの膝から下りて、二人が僕の服を引っ張る。
あまりにもカワイイすぎる。
「ダメだ。お前らは、邪魔」
一央さんが、つかつかと二人に寄ってきて、右腕と左腕に抱き抱えた。
「何ちゅるの!!」
必死に抗議する二人に、もう寝る時間そう言いながら、部屋を出ていった。柚さんも後に続き、代わりに信孝さんが入ってきた。
「あの、ごめんなさい」
顔を見れないくらい、彼に申し訳ないことをした。
きっと、プライドを傷つけられ、怒ってるはず。
でも、彼は、何も言わず、そっと、僕の小さな肩を抱き寄せた。
「信孝さん・・・」
「二度も、大人気ないことして、ごめん。ナオがあんまり可愛いくて、どうしても抑えられなくなるんだ。本当にごめん」
彼は今にも泣きそうな顔をしてた。
「大丈夫、信孝さんが、僕の事、大事に思ってくれてるの、分かったから」
「ありがとう、ナオ」
少しだけ笑顔になって、それから、遠慮しがちに、両手で抱き締めてくれた。
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