彼と兄と生きていく明日へ

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吉崎さんに以前連れていって貰った駅より、何倍も広く、迷路の様に入り組んでいて、平日にも関わらず、多くの人が行き交っていた。 「ナオ、人酔いしてない。大丈夫!?」 信孝さんが、心配して、何度か声を掛けてくれた。 めぐみちゃんや優輝くんの手を引きながら、柚さんや、昆さんの後ろに付いて行くのが精一杯で、新幹線の改札口を抜け、東北新幹線のプラットホームに着く頃には、すっかり息が上がっていた。 「信孝さん!?」 急に立ち止まった彼の視線の先に目を遣ると、そこには・・・。 「吉崎さん・・・何で!?」 思いもよらない人が待っていた。 びしっとスーツを着用し、大きめのスーツケースを手にして。
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