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お風呂から上がり、龍さんに見つかる前に足早に信孝さんの部屋へ向かった。
夕方まで龍さんが使っていたベットのシーツは新しいものに交換され、布団も綺麗に整えられていた。枕元には、トレーナーとスエットがきちんと畳まれてあって、彼の几帳面な性格を物語っていた。
何気にそれを持ち上げると、石鹸の匂いに混ざり、彼が普段使っているコロンの匂いがさすかにしてきて、思わずムギッと両手で抱き締めた。
やっぱり、信孝さんが好き・・・
決して報われる事のない恋だとしてもしても、彼が好きーー
茉弓さんごめんなさい。
僕は嘘つきだ。
気が付けば、目頭がジンと熱くなって、涙が溢れていた。
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