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「じゃあ、ネーム早く上げろよ。見てやるから。…それと…困ったことがあったらすぐに声掛けろ。」
「ありがとう。…あの…」
「どうした?」
「…いや…何でもない。」
「そうか。じゃあ…事故にだけは気をつけろよ。特に窒息と血流障害は十分気をつけろよ。…お前が縛ったこの子はお前に命を預けて呉れてるんだからな。」
「分かったよ。瀬里姉ちゃん。ありがとう。」
「じゃ…頑張れ。」
「姉ちゃん?…」
「どうした?」
「…私が縛って欲しいってお願いしたら、瀬里姉ちゃん。私を縛って呉れる?」
「…亞璃紗が望むなら。」
瀬里姉ちゃんの凛とした声が私の気持ちを少しだけ鎮めて呉れた…
ユウちゃんは縛り付けられた柱に身体を預けるようにして目を瞑り縄と猿轡に身を委ねている…
瀬里姉ちゃんにすべて告白して助けを求めるべきだっただろうか?
…そんなこと出来ないよ。
ユウちゃんのこの痛々しいほど崇高な緊縛姿を独占できるなら悪魔に魂を売ってもいい…
私は心を決めた。
ユウちゃんを抱くときには私も着物を着ようと思ってさっきユウちゃんの着物を出した時一緒に箪笥から出しておいた取って置きの浴衣を広げる。
ブラもショーツも身に付けない。その代わり、さっきユウちゃんのおちん○んを包んだのとお揃いの髑髏に彼岸花の模様の手拭いを私も自分の股間に当てがって腰紐で締め込む。
こうするとユウちゃんと一つになれる気がした。
素肌に藍染の百合の模様の浴衣を纏い、紅い博多献上の半幅帯を結ぶ…
すっぴんの唇に紅だけを薄くひく…
私、精一杯の乙女の気合いのつもりだ。
ユウちゃんを抱けるなら地獄に堕ちてもいい…
この時は本気でそう思った。
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