エピローグ

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ちなみに、緊縛放置されている間飲まされ続けた酢のおかげで月曜日の朝には本当にしつこかった便秘が解消していた。悔しいことに肌の調子も頗る良好でダイエットの効果もあった様だ。 お祖母ちゃんにはきっとすべてがお見通しだったのだろう。 あれから… 悠希は毎日学校から帰るなりお祖母ちゃんから女の子の着物を着せられて縛られて過ごしている… お化粧までして貰ってとても可愛い。 お風呂の時以外はずっと女の子の着物を着せられて縛られているといった有り様だ。食事の時だけは猿轡を外して貰ってお祖母ちゃんに食べさせて貰っている。もちろん猿轡以外は緊縛されたままだ。 あの状態ではお祖母ちゃんの部屋に緊縛監禁されているようなものだ。 まぁ、でも本人がそれで幸せならそれでいい。 寝る時も蝶々や朝顔の模様の古風な女の子の浴衣を寝間着に着せて貰って縄で雁字搦めにされて猿轡目隠しされてうっとりとしたまま眠る… まるでお人形さんのようだ。 悠希に女の子の浴衣が似合うのは私が証明した通りだ。本当に可愛らしい。 悠希の女装緊縛監禁生活が何時まで続くのか? まあ、お祖母ちゃんにはきっと深い考えがあるに違いない。 …そして私はと言えば、悠希に付き合わされる形で着物を着せられている。…と言うか、旅館の仲居さん式の襷前掛け姿でお祖母ちゃんから行儀作法の特訓を受ける毎日である… おかげで珠洲姉さん瀬里姉ちゃん達の気持ちがちょっとは理解出来るようになった。 そして夜は夜とて、私も悠希と一緒に古風な浴衣を着せられて背中合わせに縛られて猿轡の中、涙に咽びつつ眠る日々… 全身緊縛と厳重猿轡が無いと安眠できない体質はこのところ顕著で、このままだと外泊も出来ない…それが唯一の悩みかも知れない。 尤も、それもお祖母ちゃんの狙った通りだったとしたら最早脱帽するしか無い。 お祖母ちゃんは今、舞踊劇「明烏・夢の淡雪」の脚色演出振付に余念が無い。悠希と私を舞台に上げるのを諦める積もりは毛頭無い模様… …あと一つ心残りなのは… あの悠希に着せた米沢絣の着物 一度くらいあの着物を着て縛られたかったな… と、還らない少女時代を想ってみたりする。 《おわり…かな?》
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