3 ござるウイルス

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 「のうのう、田中(うじ)、高橋氏、おぬしら本家本元がやらんと、イマイチ盛り上がらんのじゃ」 「誰が本家本元じゃ」と高橋が。  昼休み恒例のチャンバラごっこ。もういいかげんオレらをネタにするの、飽きてくれないかな。 「もうあの奇跡の武将コンビ復活はないんか? つまらんのう」 「1日限定のスペシャルコラボだったんで。再結成の予定は未来永劫ございません」とキッパリ言い切るオレ。 「な、高橋?」 「左様、いかにも」って、その返答は…… 「え? いま何て?」オレは一気に青ざめた。 「なんと! サプライズ再結成キター!」無責任に盛り上がる野郎ども。冗談じゃない。 「オレは再結成するなんて一言も! 高橋、悪い冗談はよせ」 「冗談? 冗談とは何のことじゃ。ワシは結成やら、再結成やら、興味はないわ。ワシが乞い願うものは唯一つ、それは……」 「それは?」 「……それはここでは言えぬ」照れて真っ赤になる高橋。 「高橋くん?」とオレ。 「なんじゃ」 「今、ふざけてるよね? 小芝居ヤメレ」 「小芝居とは失敬千万なり」 「高橋くん? 陶晴賢って誰だっけ?」 「ス、スエなんだって? ハルカタ?」 「高橋よ。武将が乗り移ってるなら主君の名を知らない訳がない」 「ちっ、バレたか」 「心臓に悪いからそういう冗談やめて、マジで」 「悪い悪い」     
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