4 保健室の戦国武将

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4 保健室の戦国武将

 登校して、教室の扉を開けて中に入った途端、ダダダダッとなっぴが駆けよってきた。 「おはよう~っ」 「お、おはよう」あまりの勢いに若干気圧されるわたしに、なっぴが畳み掛ける「今日は大丈夫かな~っ」 「何が?」 「憑依憑依♪」いや、楽しみにしすぎでしょ。 「今日もするかもよ!」目がキラッキラに輝いてるから。 「か、かもねー」いけん、棒読み口調になってしまった。  ふと田中くんのほうを見ると、視線がぶつかった。なぜか焦って目をそらしてしまう。きのう膝に載せた頭の重さを思い出す。  自分の席に着くとほぼ同時に、ガラガラと教室の扉が開いて担任が――担任ではなく、なぜか佐々木先生が入ってきた。沸き起こるブーイングの嵐。なんで担任じゃないの。 「えー、熱烈なる歓迎の声援ありがとう! メイク・サム・ノイズ! カム・アゲイン!」朝イチから全力で空回りの佐々木先生。 「誰が声援じゃ」 「なんでアンタがここにおるん?」 「担任は? 福岡はどうしたんじゃ福岡は」  佐々木先生の説明では、福岡先生は身内に御不幸があり、忌引の期間だけ担任代理を仰せつかったとのこと。 「そういえば佐々木、副担だっけ?」 「呼び捨てすな」     
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