気まぐれな世界

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気まぐれな世界

あれから数年、私は独房にいる。あの決意をした後、私は大統領邸へ行き、大統領を刺した。彼は驚いた顔をしていたが、何かに気付いたようだった。 「ありがとう」 大統領はこの言葉を遺し、旅立った。ふと見ると、穏やかな顔に戻っていた。 その後、私は裁判にかけられ、死罪になった。そして明日が執行の日だ。ああ、私は何人の悪人を見てきたのだろう。A氏にテロリスト、私に死刑を言い渡した裁判官、そして私。私のように、罪を犯して人を救うことは悪なのだろうか。そもそも、悪って何だろう。ただ一つ言えることは、悪は心に在ることだ。 明日、一つの"悪"が旅立つ。そして、たくさんの"悪"が生まれる。今もあなたの心の中で"悪"は育ち続ける。 「人間は"悪"をどう弄ぶのだろう」 私は静かに微笑んだ。
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