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俺のケツ、ピンチ。
「ふっ……ぅ、ハッ……、ぁ……」
「息詰めんなって。ちゃんと吸って吐くんだよ」
んなこと言われたって出来ねぇんだわ!!
ケツ痛ぇし苦しいんだっつーの!!
そう思ったところで、口に出す余裕も気力もなく、親指の付け根を噛んだ唇の隙間から漏れ出るのは、不規則な呼吸音と絞り出された喘ぎだけ。
和馬が俺の中に埋めたあと、両腕の拘束は解かれた。下半身の違和感をどうにか紛らわそうと、解放された右手にすぐさま噛み付いた。空いた手は無造作に横へ放られたタオルへと伸び、それも顔を隠すように口元へと引き寄せていた。
「……ふ、ぅ……」
「なぁ、そろそろ慣れた? 動いていい?」
慣れ? 動く?
ただ挿入されただけでこの苦しさなのに、ここからさらに動くって?
いつぞやかのローターなんて比べ物にならない。これは紛れもなく、凶器。こんな状態に気持ち良くなることも、慣れることもない。有り得ない。
凶器を動かさんとする奴の問いに、小刻みに首を横へ振る。
今、動かれたら、(何がとは言わないが)裂ける……!!
「ダメ? ……まあ、動くけど」
見開いた目に和馬の意地の悪い笑みが映った。
嗚呼、さようなら、俺のお尻……。
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