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悪魔のホットケーキ その2
「へ?」
ぐるりと視界が回る。和馬越しに天井が見えた。……これには覚えがあるぞ。
「何これ……。デジャブ、かな?」
「煽ってきた『据え膳』が悪いんじゃない?」
また、あの目だ。獲物を目の前にした獣のような。
獲物。
まさか、これは。
「えっ、……俺が、下?」
「もちろん」
そんな、即答しなくても。さっき風呂場で「抱けるのか……?」とか考えちゃった俺が馬鹿みたいじゃないか。
プチショックを受けていると、和馬の手が布越しに股間を撫でる。やわやわと揉まれるそこに、意識と熱が集中していく。
「ん……」
「気持ちい?」
「うっせぇ、ドアホッ……!」
殴りかかった拳は空振ったうえ、両腕まとめて頭上に拘束されてしまった。首にかけていたタオルを取られ、それで手首とテーブルの脚を共に括られてしまえば、身動きが取れなくなってしまう。
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