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「わかったけどさ、アンが欲しいモノがわからないと、なにをおみやげにすればいいのやら」
「なんだっていい。こういう約束が大事」
そんなアンを見てグレイは、変なところで甘えん坊だと、またため息をついた。
そして、お土産の約束をすると、手を振ってそのまま部屋を後にする。
それからアンは寝袋から出て、寝間着から着替えた。
白いパーカーに、軍服である深い青色のカーゴパンツ。
任務中と、さして変わらない格好だ。
アンは、グレイが用意してくれた朝食に目を向ける
庭で育てている生野菜とそれを使ったスープ、それから自家製のパンだ。
アンは、一人で食べながら思う。
……グレイはなぜ機械が作った料理を食べないようとしないのだろう。
仕事中の食事も、絶対にお弁当を持たせるし。
食材集めだって大変だろうになぜ?
なにかと骨董なものを集めているし、手間がかかって面倒くさいのが好きなのか?
そう思っていたアンは、スープを口に運ぼうとしていた。
だが、急に手が止まる。
……手間がかかって面倒くさい。
ああ……私のことだ……。
一人、苦い顔をしたアン。
食事を食べ終え、そのまま外へ。
今日は部隊の同僚たちと会う約束をしていた。
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