3章

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3章

「アン、相変わらず早いのね」 ドアからは、白いシャツを着た、赤いロングスカート姿の女性が出てきた。 彼女の名はストラ・フェンダー。 大きな瞳、小柄で細身、前髪を切りそろえたロングヘアの女性だ。 身長が143㎝とかなり小さいので、よく10歳くらいに間違えられるが、アンやリードと同じく16歳である。 「うん、時間大事」 アンがそういうと、ストラは家の中へ彼女を(まね)き入れた。 案内された家の中は、(せま)いながらも掃除がきちんとされていて、清潔感が(ただよ)っている。 そして大広間に入ると、かなり(きた)えられた体格をした、金色の短髪の男がテーブルの席に着いていた。 優しい眼差(まなざ)しをアンに向けて、笑みを浮かべている。 「ようアン、休みはどうだ? それともグレイにうるさく言われて、それどころじゃないか?」 豪快に笑うこの男の名はレス・ギブソン。 ストラと一緒にこの家に住んでいる。 今日は家の中とはいえ、そこそこ寒い日だ。 だがレスは、上半身に黒のタンクトップ一枚で、まったく寒そうにしていなかった。 下には、アンと同じように軍服である深い青色のカーゴパンツを穿()いている。     
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