3章

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今度、結婚式を()げる二人だ。 アンは、ストラに椅子(いす)に座るように言われ、席に着く。 「朝は食べてきた? 残りもののドライソーセージならあるけど」 ストラに訊かれ、無愛想に手を振り、食べてきたことを伝えるアン。 この二人やリードじゃなければ、その態度を見て、きっと彼女が何かに怒っているように感じただろう。 だが、細かいことを気にしないレスや、相手の内面を見ることを心掛けるストラ、そして何かとアンに付きまとうリードは、彼女が不機嫌ではないことを理解できる。 アンは態度には出さないが(本人は出しているつもりなのだが)、三人のことをとても大事に思っている。 それは、お互いに同じだった。 レスもストラもリードもだ。 城壁の外へ出て、化け物――キメラとの戦いの日々が、四人の(きずな)を深めた。 それもあり、アンとリードも心から二人の結婚を(いわ)っている(リードは憎まれ口を叩いてはいるが)。 レスが残りのもののドライソーセージを、ストラに持ってくるように頼んでいた。 「まだ食べる気なの? いくらカロリー計算されたものだからって、食べ過ぎはまずいよぉ」 そういわれたストラが困った顔をしていた。     
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