4章

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背は低いが城壁を思わせるガッチリした体格の男である。 年齢は42歳。 アンたちのことを自分の子供のように思っている。 アンたちから見れば、父親代わりのような人物だ(モズ自身は独身で子供はいない。この国の軍人は皆、子が産めない)。 モズは、まず自分から連絡せず、リードに頼んだことを()びた。 ストラやレスは、気にしないでください、と言ったが、アンがモズの目の前に立った。 「“モズ隊長”には怒ってない。けど……“モズさん”には怒ってる」 アンがそういうと、皆があたふたし出す。 「アン、モズ隊長がわざわざ(あやま)ってくれてるのに」 ストラがアンの真正面を向き、両手で両肩を掴んでブンブン振った。 アンはただそれに逆らわずユラユラと動かされている。 「モズ隊長、すみません。上官が頭を下げるようなことではないのに……。おい、アン! 隊長になんてことを言うんだ!!」 その横で、レスが慌てて言った。 アンが、ストラに両肩を掴まれたまま言う。 「でも……そういうの大事。だから謝ってくれるモズさんは信用できる。グレイも言ってた」 無愛想に言うアン。 モズは、そんなアンの頭を()でながら笑顔で言う。 「ああ、ありがとうな、アン」     
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