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そして四十九日も過ぎ一段落した頃。 夕食の終わった席でお父さんが口を開いた。 「お父さんが家を継ぐことになった。お前にも話しておかないといけないな」 「なにを…?」 「この家の家系を守らなくてはいけないし、お前には婿養子をとろうと思う」 「ムコヨウシ…って?」 「結婚したら、うちに入ってもらう。マ○オさんということだ。もちろん、当分、当~分。先のことだがな」 『当分』をやたら強調する。 きょとんとするわたしにお母さんが留目を刺した。 「つまり、結婚しても苗字が変わらないってこと」 頭が。 真っ白になった。 「………はい??!!」
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