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挙げ句には。 「あのっ」 「はい」 帰宅部のわたしが下駄箱で靴を履き替えようとしたとき。 見たこともない女子が数人、小さくなる一人を先頭に。 気の弱そうな子が気の強そうな女子を引き連れて、というか連れられて。 「や、矢水くんと、お付き合いしてるんですか…?」 「はっ?!」 なんのことか。 「この子が、颯人くんに告白したいって、違うんならあんまり仲良くしないでもらえませんか?!」 腕組みしていたリーダー的な女子が、泣きそうな女子に肩に手を当て庇うように。 一応、初対面なので丁寧語らしい。 「あ、はあ…」 ポカンとしながら。 テレビとかで見たなこういうの。 「どこへなりと持ってっちゃってくださいよ」
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