いち

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「結婚してください!!」 朝の通学時間。 わたし、薯祓(いもはらい)トヨ。 いつもの日課で通りすがりの男子にプロポーズする。 「えっ!?いや、ごめん…誰だっけ」 当然ビクッとし、怪しい子だ、と戸惑い、なんなら苦笑いで後ずさり逃げる。 相手のことはなにも知らない。 なのでラブレターもない。 中1でプロポーズの重みなど知るはずもない。 いや、別の意味で切実だ。 「恥ずかしいからやめなさい」 同じアパートに住む、クラスメイトの羽山華澄(はやまかすみ)に注意されるのも毎日のこと。
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