第3章 ・・・無罪。そして始まる逆襲?

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 その頃。  風が心地よい港。  ここから船が出航している。  東西南北のグリーンピアトに向かう船の出向はまちまちで、西と東には出航瓶が定期的に出ているが、来たと南には月に一度しか出ていない。  急ぎの者は特別船でやって来る。  しかし、北にはなかな特別船でも行く事はできない。  何故なら、北は極寒の地であり、分厚い氷に閉ざされている事が多く、北へ向かう専横船でしか向かう事は困難なのである。  無理に行くと沈没してしまい帰って来れなくなる。  グリーンピアトの冬よりも、もっと極寒で、とても厳しい北に向かう人はそれほど多くない。  逆に南は冬がない常夏の地である。  しかし波が荒いため、南にも専用船でなければ行く事はできない。  無理に向かうと荒波に飲まれて沈没してしまうのだ。  北と南は、なかなか行く事ができないと言われている地である。  今日は南グリーンピアトからの船が到着する日。  常夏の南グリーンピアトから到着した船から降りてくる人々は、まだ春と言っても寒さを感じるグリーンピアトに非常に寒いと感じる人も少なくない。  そんな船から降りて来た1人の男性がいた。  身軽るで、荷物をさほど持っていない、年恰好から50代前後に見える口ひげを生やし、眼鏡をかけたちょっとインテリーな感じの男性。  茶系のジャケットとスラックスから、どこかの紳士に見える。  男性が船から降りてくると、ミーシェルの秘書であるテノリエが駆け寄って来た。 「カリナス医師。お待ちしておりました」  駆け寄ってくるテノリエを見て、男性ことカリナスは手を振った。 「ご無沙汰しております、カリナス医師」 「すっかり大きくなったね、テノリエ。驚いたよ」 「いやぁ。もう、12年ですからね」 「そうだったね、グリーンピアトはどうだね? 」 「結構楽しいですよ、ちょっと寒いですけどね」 「そうか」 「どうぞ、お車用意していますので、こちらに」  テノリエに案内され、カリナスは車へ向かった。
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