第3章 ・・・無罪。そして始まる逆襲?

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 車のに乗りこみ、カリナスが向かった先は帝国ホテル。  グリーンピアトの高級ホテルで、貴族やお金持ちしか利用できない会員制のホテルである。  1階にはラウンジやカフェが用意されていて、密会の場所によく使われている。  最上階のスイートルームは王室専用の部屋で、普通の人は絶対に入れない。  最上階に行くには特別エレベーターに乗らなければ行けない仕組みになっている。    それを動かせるのは、帝国ホテルでも上席の者しかいない。  そんなホテルにやって来たテノリエとカリナス医師。  静かなカフェの個室に向かうと、そこにはリムルがいた。    カリナスがやって来ると、リムルは会釈をした。 「お待ちしておりました。カリナス医師」    カリナスはリムルを見ると、少し目を潤ませた。 「では、私は入り口でお待ちしております」  テノリエはそう言って去って行った。    個室からはガラスの囲いで、その向こう側に綺麗な緑の木々、そして綺麗な花々が見える。   「お元気になられて、安心しました。その後、お変わりはございませんでしょうか? 」 「ご心配なく、私は大丈夫です。それより、検察局に送られてきたお手紙、拝見しました。宜しいのでしょうか? 」 「はい、私も覚悟を決めました。いつまでも、このまま嘘を通すことはできません。12年の沈黙を破り、真実が明かされた今、私も真実を明かす時が来たのです。・・・ずっと、苦しかったのです。・・・貴女には、本当に感謝しています」 「いいえ、私の方こそ。何から何まで、ご迷惑ばかりかけてしまいました。これは、本の気持ちです、受けとって頂けますね? 」  リムルは一枚の紙をカリナスに差し出した。  カリナスは紙を受け取ると、驚いた目をした。 「こ、これは・・。頂けません。私は、ただ、償っただけですから」 「いいえ、受け取って下さい。これは、私だけではなく、色々な人の想いが込められています。受け取って頂かなければ、安らかに眠れませんから・・・」
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