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「コスモが?」
花を摘みながら、琥珀が驚いたような声を上げた。
「そう。琥珀さんと早く仲直りしろって」
私たちは、清麗の丘で花を摘んでいた。コスモの手土産にする花を、琥珀も一緒に摘んでくれているのだ。
リセットされてからすぐ来たので、今日はまだたっぷり時間がある。いつもよりも長く、コスモの側にいられる。
「あなたの話を聞いていると、彷徨える魂は、それ程恐ろしいものでは無いような気がしてくるわ」
「そうなの。コスモはとても優しいし、とても暖かい。ここにいるみんなと、何も変わらないの」
「そうね。中には本当に凶悪な魂を持った人もいるのかも知れないけれど、あなたの話を聞く限りでは、コスモは、そういう類の人間ではないような気がするわね」
「やっぱり?」
私は思わず歓声を上げた。
琥珀に理解してもらえたのが嬉しかった。
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