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少年、アクトもリュテに返す形で名乗り返す。それから手早く荷物をまとめ、アクトは席を立つ。それからでは、とリュテに声をかけてからボックスを後にした。公爵家の人間と関わりたくない、というのが見て取れた。
「あ………」
リュテが出て行ってしまったアクトに手を伸ばす。が、アクトはそれに気付くことなく、空を切る。
「うーん、帝都から来た、ということはあの人に関して、何か知ってそうなんだけど………」
リュテは頬に人差し指を当て、困ったように首を傾げる。それから気にしてても仕方ない、とばかりに大きな鞄を開く。そこにはとあるグッズが大量に収められていた。
「うへへぇ」
それを見たリュテの顔がだらしなく緩む。そのグッズはすべて、剣聖にまつわるものだった。
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