プロローグ

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 それにしては怪しすぎて警戒されまくりそうな格好だが。 「ちなみに私が君にお願いするのは、多分犯罪だ」  お、いきなり正直にそう言うか。 「ただその犯罪がより大きな犯罪を防ぎ大人数を救う事になる」  理解した。  そういう台詞を吐きがちな人種ならごまんといる。 「革命家か何かならお門違いだな。俺にそんな趣向は無い」  花月朗はやれやれという感じに首を大きく振った。 「そんなものじゃ無いさ。私が好むのは日常の安寧だ。今日と同じような明日が来る。そんな幻想を守る事さ」 「何故自称ネットワーク上の存在がそんな事を気にする」 「こちらの世界の平和もそっちの世界にかかっているからだ」  仮面なので表情は読めない。  目と口が笑った状態で固定されているだけだ。
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