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いやいやそういうんじゃないぞと私は心を引き締める。
私は三崎君に興味を持っただけ。興味の方向を確かめたいだけ。
「わかった」
あっさりと三崎君は同意してくれた。
私は内心のドキドキを隠してスマホを取りだして登録。
ごめんね知佳、そう何となく謝りつつ。
◇◇◇
病院から駅に向かうバスの中。
1人用の座席に座って私は思う。
うん、大丈夫、まだ知佳に言い訳出来る範囲だ。
三崎君が大変そうだったから。
三崎君がクラス内で孤立しそうだったから。
そういう感じに。
でも本心で私自身がそう思っているのならばだ。
今感じているこの自己嫌悪は何なのだろう。
私は単に三崎君に興味を持っただけ。
ちょっと話したいなと思っているだけ。
できれば三崎君の事をもう少し知って。
そして私の興味の方向がどこへ向かうか知りたいだけ。
そう、今はまだそれだけだ。
ただ困った事が無い訳でもない。
今日の三崎君の受け答えとか考え方とか行動とか。
それが悪くないというか何というか。
前に知佳が言っていた台詞。
『見てて不器用で色々大変そうなんだけれどね。それでもきっと中学時代で一番の親友……』
本当に『親友』なのだろうか
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