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キラッキラじゃないか!ううーんかーわーいーいー!そのほっぺいただくよ?ステラ可愛いぎゅー」
「ぺい。ぶー、まおー」
「ぺいされた上に魔王かよ!魔王、姫さまがお呼びだ」
クリステラは手に握っていた金の指輪を、魔王の掌にぽいと落とした。
魔王は指輪を見つめ、それを懐に入れた。
「おい、別に特別な意図はないぞ。ステラは嫁どころか彼女すらいない可哀想な魔王のおじさんに余り物をプレゼントしただけだ。勘違いするなよ」
「勘違いなどしようがあるまい。涎でベタベタな指輪だ。それよりも、迂回ルートを行くと二十日はかかる行程だ。娘の健康管理は問題あるまいな」
「二十日?随分とかかりますのね。ゴゴドンゴはどうしたんですの?」
「壁は超えずに迂回する。既に高山病対策は取れている。この山小屋で二日過ごした後出発する。高山病は低酸素状態に晒されると様々な悪影響を及ぼす。偏頭痛や目眩、吐き気、あとは低圧から起こる消化器系の変調からくる放屁などだ」
「俺の鼻に間違いがなければアルテミシア以外全員屁えこいてたな。まあクリステラも。臭いんだお前等。フラさんはいいけどよ」
「ぎゃああああああす!私はこいてませんわ!無礼千万過ぎですわ!」
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