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その時、教室全体もガタリと音をたてた。
そして、アホのアライの声が聞こえてきた。
「先生!河野が授業中にナンパしてます!」
うるせぇぞアライ!まぁいいか。
何だかみんなニヤニヤしてこっち向いてる。
まぁいいか。
えのちゃんは……顔を手で隠してる……恥ずかしかったかな?まあ、いっかあ!
「河野ー?」アライが僕に呼び掛けた。
「それって告白?」
それは違うなあ、せっかく告白阻止したのにパアになってしまうのはダメだ!
「可愛いから可愛いって言ったんだ。女子同士だって普通に可愛いって言ってんじゃんそれと同じだよ」
教室全体がなるほど!と言ったようにああ~と言う音をたてる。
えのちゃんも納得したかな?
振り返ると、顔を机に埋めるえのちゃんの姿があった、耳がね真っ赤。
「ごめん!みんなの前で恥ずかしかった?」
僕がそう言うと彼女は腕の上から除き混む様に少し顔を上げた。
顔を赤らめ上目使いでこちらを見上げた。
大きい目に長いまつ毛が強調され、また可愛い。
「やっぱり可愛い。」
彼女は少しにやけると、またも机に顔を埋めてしまった。
それを見た教室全体は笑いに包まれた。
と、その時だった、急に視野が周りから闇に包まれていく……完全に闇に包まれた所で僕は目が覚めた。
そこは元の時代の喫茶店のテーブルだった。
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