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神は嗤う。人間の愚かさを。神は嘆く。人間の無力さを。
神は憤る。人間の欲深さに。ああ、青い星に破滅の音が
鳴り響く。黙示録の天使達が神の代わりに人間共を滅ぼす。
彼らの弱さを、罪を思い出させる。全てはアダムとイヴが
犯した原初の罪から始まっていたのだ。何度滅びようと
人間は忘れる。自分達の罪を。それは幾千年たったとしても、
神は忘れない。彼らの罪を…。
火星
ある家から一人、少女が出てきた。赤く輝く髪を
たなびかせ、茶色の瞳をしていた。
彼女の名はアンナ・フレイザー。
まだ13歳の幼い少女だった。その為、明るく
優しかった。「アンナちゃん、またあの崖から
飛ぶの?」市場を駆け抜けていたアンナに野菜を
売っていた女将は尋ねた。「はい!だって、気持ちいい
んだもん!」笑顔を絶やさなく印象も良いため、
多くの人々から好かれていた。
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