地球最後のメッセージ

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僕はすべてを察した。 それと同時に空を見上げる。 空はすっかり暗かった。 隕石も小さいが肉眼で見えるぐらいになっていた。  「もうそんな時間かぁ」 彼女もわかっていた。   「もう最後だね・・最後だから言わせてほしいんだけど・・」 僕は黙ってうなずいた。  「これからも自分らしく生きてください」 ついに頭がおかしくなったのか? そう思っていたら彼女はまた口を動かした。  「私のことは忘れてください」  「幸せになってください」 思わず僕は聞いた。  「もう終わるんだよ?これからとかもないんだよ。幸せにもなれないんだよ?」 彼女は涙を流していた。 どこか懐かしい。そんな表情だ。  「貴方にはあるんだよ。まだまだ、楽しいこと、いっぱいあるの!」 震えた声でそう言った。  「君は一体・・・」 そう言おうとした瞬間、とてつもない爆音が僕たちを混乱させた。  「もう時間だね・・」  「バイバイ!」 彼女は笑顔で言った。 だが彼女の頬に何かが伝った。 涙だ。 このまま終わってはいけない気がした。 だが、時間は待ってくれない。 いくら願おうとも・。 いきなり暗くなる視界。  「死んだ・・のか・?」
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