看板

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 看板を使ってからすぐに死ぬわけでないのだから、子供たちはそれぞれ自分の家に帰って、しばらくの間普通に生活していたはずだ。そして、俺のように少しずつ体調を崩し、それぞれの場所でそれぞれが衰弱死したとして、それを一つの遊園地に結び付けられる者がいるとは思えない。  ひょっとしたら、この看板を使った者全員、犠牲になっているのかも知れない。  どちらにしても、俺に知るすべはないだろう。子供の生命力はすさまじいから、呪いの被害が少なければいいと思っている。
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