桜色の唇

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陽樹(ようじゅ)、バスケしてく?」 「やめとく」 委員会を終えて、資料を片付けて席を立つ。 今年から委員長になって、生徒会との付き合いもあったり、資料作成も先生と一緒にやったりと、拘束時間が増えてきた。 バスケもする時間が最近はなくなってきた。 「あ、なっちゃんが待ってるんだろ」 ニヤニヤと笑うこいつはバスケ部キャプテンの冴島涼(さえじまりょう) 入学当初は俺もバスケ部の一員としてこいつとバスケをしていた。 俺が辞めてからも部員たちは俺と絡んでくれるし、時々練習にも参加させてもらったりしている。 後輩からも好かれて、行くとみんな近寄ってくる。 冴島も普段はふざけているけど、キャプテンになるほどの実力はあるのだ。
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