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「ああ、それでいい。掛かってこい」
俺はその宣告に異論を挟まなかった。
何故なら言っても仕方が無いし、俺が反対する理由もないからだ。
むしろ今頃になって思い出したように数で攻めて来る事に、今更かよ……って感想だった。
まぁそのお蔭で、俺はここまで安全に進む事が出来たんだけどな。
俺が間を置かずに、戦いた様子も見せなかった事が奴らの気に障ったんだろうな。
3魔神将は息を荒く……特にゼーの奴は顔を真っ赤にして高台から飛び降りてきた。
「お前達、油断などは無いのであろうが、無駄に死ぬ事を魔王様は良しとせぬ。分かっているであろうな」
ナダが3人の魔神将にそう声を掛ける。
それに対して3人が答えるような事は無かったが、その代わりに更なる闘気の高まりを以て応えとした様だ。
―――全く……。どうにもやりにくい事この上ないな……。
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