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『昼寝』
昼食を食べ終えたこの時間
君はいつものように机に突っ伏して寝ていた
君と学校で話すことは殆どない
関連することといえば席が隣であることくらいだ
私も君の方を見るように突っ伏した
目を開くと見えるのは
腕で少し潰れた綺麗な頬
少し開いた唇
顔にかかる綺麗な黒髪
陽向ぼっこをしている猫のような幸せそうな目―‥
(あっ)
その目がゆっくりと開き私を見据える
私は直ぐに微笑んでみせた
すると君も応えるように静かに目を細める
周りのざわつきが全く聞こえない
誰にも気づかれずに君とつながっていられる
私はこの暖かい時間が好きだ
*
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