拝啓ぽんぴょいん

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拝啓ぽんぴょいん

 こわい目に生気がない刺されそうマイウェイすぎるもはや自虐きっとドラッグをやっている。  初めての彼氏候補にこの反応。家族よ……二ノ宮は嘆く。  しかし今晩、二ノ宮は嘆くのをやめた。  まず二ノ宮は、彼氏候補という姉の言い方を認めるわけにはいかなかった。なんだかまるで選択対象が一人以上いるみたいでおこがましい感じがするし、自分の中では確定事項なのだから未定感を強調してほしくはない。  そして二ノ宮は、家族に心から愛され守られていることを解っていた。だが強く実感したのは最近だった。それも彼氏候補、いや未来彼氏のおかげだ。天使みたいに優しい未来彼氏はきっと、家族の気持ちも考えてあげなさいと二ノ宮に言う。言わないとしても瞳で語りかけてくるに違いない。 「綾瀬さんにひどいこと言ったら私みんなと一生口利かないから」  精一杯の譲歩と牽制をした。母と姉は既に済ませて茶を飲んでいる夕食の席だった。家族に対して二ノ宮が一生口利かない警告をするのは初めてではないので、それについては言及されなかった。  食事中の父を残して箸を置くと、二ノ宮は階段を駆け上がって自室にこもった。     
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