8人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん?それは一生なるちゃんを養えと?一生なるちゃんと一緒にいろってことかな?ってことは…プロポーズか!」
『訂正します。誠心誠意込めて、僕に、謝罪、してください。』
「成宮、本当に申し訳ない。」
『キメ顔しないでください。ムカつきます。』
「あ、それはもう変えらんねぇ。だって、俺はイケメンだからなっ!!!」
『…うざ。』
「おいおい!なるちゃん、志貴と俺との扱いに差がありすぎねぇか?」
『志貴、優しい。先輩、…うざい。』
「だそうですよ?せ・ん・ぱ・い?」
「だぁぁぁ!!!お前ら俺をなめてんだろゴラァ!」
寺嶋(先輩)の大声に起こされたのか、いまだに寝てた他の先輩が不機嫌そうに起き上がる。
「おい…テメェらうっせぇんだよ…。」
『「「ごめんなさい。」」』
気怠げにボサボサの長髪を搔き上げ、此方をちらりと見やるのは、城之内 伊吹先輩である。
伊吹先輩は、この部で、天才的な才能を誇る、エース的存在だ。
コトリ、と伊吹先輩の前にお茶を置く。声がかすれているから、きっとエアコンがきいたこの部屋でちょっと喉を痛めたのではなかろうか。
「ありがとな。」
ぺこりと頭を下げる。
最初のコメントを投稿しよう!