8人が本棚に入れています
本棚に追加
ふと、手を伸ばしてる寺嶋(先輩)が目に入る。
ー仕方ない。
ポス、と手を丸めて掌に右手を乗せてやる。
「よーし、よしよし。っじゃねぇ!俺にもお茶は?先輩!俺、先輩!」
『僕はお茶係ではありません。』
「伊吹にはくれてやったじゃねぇか!」
『伊吹先輩とは天と地の差があります。同等にしないでください。』
僕に言い返そうとした先輩が口を開いたと同時に、ガチャ、と扉が開く。
「朝から元気そうだな。」
「「『部長…』」」
「こんなに喋ってるなら、今週末は皆んな残業なしで済むみたいだな。」
「「「『…。無理(っス)です』」」」
「なら、やりなさい。」
「「『はい…。』」」
「あと、成宮。」
『はい。』
「そろそろ構成は決まってきたか?」
ハッとしてメモを見るも、そうだ。
寺嶋に邪魔されたんだった。
ジロリと先程の恨みを込めて寺嶋を睨んだ後、部長に、
『ちゃんと文書にはしてないんですけど、今回は大胆に攻めてこうと思ってます。』
最初のコメントを投稿しよう!