第1章

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「吉野さんか…。」 ふと、見ると、部長が椅子に座り、腕を組みながら考え込んでいる。 『なにか、問題あったでしょうか?』 「あぁ、いや。…まぁ、大丈夫だろ。」 『…?』 「ぃよっし。皆よく聞け。今回、成宮の方のCMは、いつもと違う分問題にぶち当たることが多くなるかもしれない。それで皆には、サポートやアドバイスを宜しく頼みたい。」 「はい。」 「あいよー。」 「りょーかい。」 とそれぞれ口にする。 僕も慌てて、 『よ、よろしくお願いします!』 「で、だ。」 『はい。』 「今回、吉野さんには私の方から頼む。だから、スタッフを随時集め、指示できるようにしっかり構成しておくこと。いいな。」 『はい!』 今後のことを考えると、不安もあるが、少しワクワクしながら詳しく構成を練ろうと椅子に座ると、 「よかったな。」 と横から志貴に耳打ちされる。 その言葉にコクと頷く。 『志貴、ありがと。』 「じゃあ、貸1ということで、お昼一緒に食べよ。」 『? そんなんでいいの?? 珈琲くらい奢る…!!』 「お?気前がいいな〜! 俺は、珈琲とケーキな!!」 『なんなんですか…。』 「後輩にたかるのは良くないですよ、寺嶋先輩。」 「おいおい、ケチだぞお前ら〜。」
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