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鬼たちは、現世に行くことはなかったが、現世にテレビができて以来、地獄でも現世のテレビが見れるようになった。さらには最近はネットというものもできてきて、鬼たちは現世の色々な情報を目にするようになったのである。
そうすると、世の中には様々な恐ろしいものがあり、自分たちのスタイルが画一的であることに疑問が生じてきたのである。
「じゃぁいっそ天使みたいな美しいスタイルでもいいかもな。その方が怖いという意見もあるみたいだし、地上のドラマとかアニメとか見てると一番の悪人って美形が多いみたいだし」
「いやでも美形に拷問されるのはもっとご褒美に感じる人が増えるんじゃないかな」
「俺たちのモチベーションの問題もあるよね。ムキムキで赤くてツノと牙生えてていかにもおそろしげでひえーって思われてひどい目に合わせるのもやっぱり達成感があると思う」
「でも綺麗な姿で出て言って、ひどい目に合わせるのも悪くなさそうだぞ」
「そんならそれぞれ好きな格好でやればいいんじゃないか?」
「そもそも怖いって言ったらゾンビみたいに半分腐っているとかそう言うのの方が」
「虫みたいなのの方が怖いという人も結構いるんじゃないかなぁ?」
「俺虫になるのはいやだよ」
「なんだかんだ鬼スタイルのが俺たちも安心かもなぁ」
話していてもらちがあかなかったので、ひとまず対象者に話を聞いてみようと言うことになった。
罪人である。
だが
「ぎゃああああああ、ぎょえええええ」
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