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最後の部分は非常に聞こえづらい優しさ的余韻を残し、通信が切れる。Good!非常に素晴らしい。こちらが用意した“素体”にピッタリ当てはまる戦友だ。
ほくそ笑むボーンの横に、中世の将軍のような金細工のローブを羽織ったバッタ側の怪人で、今軍団の総統でもある“ジェネラルバッタ”が並ぶ。
「首尾はどうだ?カーネル?」
厳かな、いや、ここまで相当練習した、ラスボス声で喋る指揮官に邪悪な笑みを崩さず、
ボーンは報告する。
「ファイナルフォームチェンジに成功したスーパーヒロインの1人“ファニーライト”はこちらの無人砲台を撃破しつつ、要塞内部に突入中。他の4人は
ザリガニーソ率いる再生怪人軍団で足止めをさせていますが、順次撤退させる予定です。
彼女達がここに到達するのも後僅かかと…」
「全ては、手筈通りという事か?しかし、良かった。ライダー系じゃなくて、本当に…
野郎じゃなくて、本当に良かった…」
「その通りです。指揮官、ですから、締めはお願いしますよ?」
「任せておけ…だが…残念だ。お前の台詞、出来れば私が言いたかった。」
「それは残念。ですが、こればかりは譲れんですな。お互い、“役割”を果たさんと」
「わかっておる。それでは”最後の間”で待機するとしよう。」
どこか楽しそうな後ろ姿のジェネラルを眺め、ボーンは自身の愛剣“ブラックソード”を
片手に携え、これより数秒の後に突入してくる彼女達の美しき肢体を想像し、
全身を震わせる。
そう、ボーンと一部の幹部怪人にとって彼女達は“敵”ではない。
むしろその逆、愛すべき、尊い存在…
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