0人が本棚に入れています
本棚に追加
一方、こちらはメインコントロール室。精密装置が所狭しと立ち並んだ、近未来的な空間だ。
ここで、オペレータ達が会話を交わしている。
「動き出しましたよ! 見てください、すばらしい動きだ」
「おお、まるで本物の人間のようだ」
「本当によくできている。ロボットには見えないな」
「起動実験は大成功だ」
皆が感嘆の声を上げる中、一人の若者が、ぽつりと疑問を口にした。
「まるで意志があるみたいに見えますね。自我が芽生えたんじゃないでしょうね」
「まさか! いくらよくできていると言っても、所詮はロボットさ」
笑って答えた別のオペレータの声は、どこか不安げだった。
(了)
最初のコメントを投稿しよう!