セイレンインマ!?

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「そんな……。  でも、これは夢。  そう。  ワタシが勝手に脳内で描いている、ただの夢なんだ……」 「そうですか。  喋る花を育てるあなたであっても淫魔は信じられないと。  ではもし、私がモニクさんに乱暴を働いてしまったとしても……」 「……バスさん?」  バスさんが1歩ずつ、ベッドの上のワタシに歩み寄って来る。 「……全てモニクさんが見た夢まぼろし。  ですね?」 「えっ? ちょっと……」 「普段は修道服に身を包んでいても、中身は女性だったという事ですね。  こうして異性を自分の寝室に招いている。  それも朝会ったばかりの異性を」 「そんな」 「何を怖がっているのですか。  これは全てただの夢なのでしょう。  せっかくですから楽しみましょうよ」 「楽しむって……?」 「この意味が理解できないほど、モニクさんは無知ではないはず」 「う……」  図星だ。  現にワタシの精神はともかく、肉体が反応している。  熱い。  まるで、食卓に並べられた作りたての料理のよう。  湯気が上がっていてもおかしくない。 「先程も言ったように私は淫魔です。  女性をとろけさせ、手中に収める事などたやすい。  その気になれば夢の中で女性を孕ませられる。  相手がシスターであっても例外ではない」 「バスさん……」  迫るバスさんからしりぞくように、ワタシはベッドに背中を預けた。  バスさんはその上に覆いかぶさるように両手を突く。  彼の両手に挟まれてワタシは逃げ場を失った。  互いの息が当たる距離。  香水か何かの香りが胸をより一層高鳴らせる。  これから起こる事をイヤでも想像してしまい、ワタシは目をつぶった。 「……ですが」
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