116人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちゃんとわかってる?」
責めるようなその言葉に、上坂は足をとめた。一拍後に、にっこりと笑いながら青石さんを振り向く。
「わかってるよ」
「……ならいいけど」
納得していないような声で言った青石さんを置いて、上坂は廊下を歩き出す。
「何を、わかってるのよ」
「内緒ー。お昼、行こうか。俺、うまい店知ってるんだ」
「何言って……ちょっと!」
私の抗議なんかどこ吹く風で、上坂は昇降口へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!