〈一日前〉戻りたい、取り戻したい

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だけど、最初は合わせてくれていた目線を下げて、泣き出しそうな表情で項垂れながら話す美桜の事を、自分勝手だとはどうしても思えなかった。 ……だって、自分勝手なのは美桜だけじゃない。 私たちは、幼馴染みで幼い頃からの一番の親友だった。 そんな立場に甘えて、言葉で伝え合わなくても大切な事は伝わっているはずだって、お互いにそう信じてしまっていた。 そうして、気がつかないうちに、少しずつ少しずつすれ違ってしまったんだ。 苦しみを分かってもらえなかった美桜は、全てを捨てて壊す事で、自分自身を守ろうとした。 美桜に捨てられた私は、もう一人の幼馴染みの広海と『幼馴染み』を続ける事で…… いつまでも変わらずにそのままで居続ける事で、自分自身を守ってきたんだ。 私も、美桜も、自分の事しか考えずに……
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