4081人が本棚に入れています
本棚に追加
だから、さっきから私の口から出てくるのは、照れ隠しの言葉ばっかりだ。
「じゃあ、胸周り育てろっていうのも、実は本当に思ってたことじゃなかったの?」
「……」
思いつきで言った言葉に広海は無言になって、真っ直ぐに合わせていた視線をふっと逸らした。
「目が泳いでる!……やっぱり巨乳がいいんだ」
「うるせぇな。俺はお前がいいんだよ。貧乳だって、絶壁だって、お前はお前だ。そんなんで他の女になんか行かねえ……って、おい、帰るなよ」
「そこまでじゃない!ちゃんと谷間はあるもん!!」
「何だよ、ちゃんとフォローしてやっただろうが。寄せて上げてやっとできた谷間だって構わねぇって……痛ってぇ」
ベッドから立ち上がりながら、思いっきり広海の頭に枕を振り下ろしてやった。
照れ隠しにしても、程がある。せっかく甘くて優しい恋人同士の雰囲気を味わっていたのに……貧乳はともかく、絶壁だとか寄せて上げたとか、やっとできた谷間だとか……
幼馴染み止まりの関係だったとしても、言っちゃいけないくらいに最低で、最悪な発言だと思うんだけど!
「寄せてないっ!自前だわ!自力で盛り上がってるわっ!!」
「じゃー、見せろ。今すぐ見せろ」
「……っ、最っ低!!」
最初のコメントを投稿しよう!