《 番外編 》 初めての……

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そういう(・・・・)話?……って、どういう話? 広海の言いたい事が分かんなくて、思わず首を傾げてしまう。 「だから……お前に何があったんだって……俺だって心配だったんだよ。だけど、がっつき過ぎだとか、俺のせいだとか、態度変わり過ぎだとかあいつらに散々言われて……俺は、全然そんなつもりは無かったし、お前の気持ちが付いてこないうちに先に進むつもりも無かったんだけど……ってか、俺……そんなにがっついてたか?」 説明しているようで、全然意味が分からない。 最後の言葉なんて、説明どころかむしろ質問してるし、段々声も小さくなっていってるし……何かものすごーく項垂れてるし。 「……ごめん、訳分かんないんだけど」 まるで叱られた犬のように項垂れている広海にそう言ったら、「何で分かんねぇんだよ……」と呟きながら、心の奥底から吐き出したような深い深いため息を吐いた。 「だから……付き合ってから、お前が俺の部屋に来る度にキスしてんのも……押し倒したのも、悪かったって言ってんだよ。もっとちゃんとお前の気持ち考えるから……だからさ、頼むから才加ならともかく、大和に相談するのだけは俺が嫌だから、やめてくれ」 「宏美さんがここに来るまで、才加と大和に相談してたんだろ?俺との事を」
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