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「大体さぁ、広海が辛辣だったのって、口だけじゃない。態度なんて私が広海に初めて会った時から全く変わってないし、一つもぶれてないよ。広海はね、いっつも樹理だけに甘々で、他の女には口だけじゃなくて態度まで辛辣。私から言わせれば、あんたが食べてたのはブラックじゃなくて、はなっからハイなミルクだったのよ。分かった?」
……何よ、意味分かんないとか言っといて、ちゃんとチョコの話、理解してるし。
じとっとした視線を向けると、才加はたまりかねたようにプッと吹き出した。
「アハハ。真っ赤になっちゃった。可愛いー。あのさ、広海の甘々に気がついてないのってウチじゃ陽菜だけだからね。樺山さんなんて、あんたら付き合ってるって疑いもしないで、それでも隠してるんだって勘違いしてたから、あんなにきつく当たられてたんでしょう?あの人統括主任だから、仕事だけ統括するんじゃなくて、現場の若いスタッフの恋愛関係も注意しときなさいって上からキツく言われてんのよ、たぶんね」
「……じゃあ、宏美さんにキツく当たるのも……?」
「いや、あれはただ単に二人の相性が悪いだけね」
……なんて身も蓋も無い話になってきた所で突然大和くんが乱入してきて、私達の会話はそこで終わってしまったのだ。
大和くんが付いて来てた事に才加も驚いてたから、これは絶対に大和くん単独の犯行だ。
……ってか、全部聞いてたなー!大和のくせに生意気な!!
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