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「あ、おはよう美和」花奏
花奏は美和の微笑みにつられるようにして同じ様に微笑んで挨拶をした。
そして自然と2人は並んで歩き始めた。
それから少しして何気なく美和が話し始めた。
「もうすぐ私たちも卒業だね…そういえば、大学の合格通知届いた?」美和
「ううん、私はまだ」花奏
花奏は軽く俯きながらそう答えると、美和は並んで歩く花奏の様子を伺いながら言った。
「花奏…もしかして、何かあったの?」美和
そう聞いてきた美和の様子を歩きながら一瞬確かめると、花奏は何故か悲しげな微笑みを浮かべながら前を向いて話し出した。
「大したことじゃないの、ただ、今朝懐かしい夢を見たの…」花奏
「夢?」美和
不思議そうにそう呟いた美和に花奏はそのまま話を続けた。
「うん、夢…中学生の時、私には親友がいて、でもある日突然その子は根も葉もないことで私を疑ってそれから二度とその子が私をもう一度信じる事はないまま絶交を言われた時の事を夢で見たの…」花奏
「その子は親友だった花奏のことをいったい何の事でそこまで疑ったの?」美和
美和は純粋にそう花奏に聞くと、花奏は当時のことを少し思い出しながら美和を見て言った。
「私が、その子の好きだったクラスの男子にその子の悪口を言って無理やりキスを迫ったって…」花奏
「えっ…?!」美和
美和は花奏の言った言葉に衝撃を受けていると花奏は少しだけ苦笑いを浮かべて驚いている美和に言った。
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