第4章 戸惑う心と縮まる距離

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「あんな寒さの中こんなになるまでずっと1人で私を待ってたなんて…」花奏 花奏は熱でうなされている隼人を静かに見つめながらそう呟いた。 熱で苦しんでいる隼人を目の前に花奏は自分のせいのような気がして思いつめていた。 それから少しして花奏は隼人の為に何かしたいと思ってその場から立ち上がると部屋にある冷蔵庫の中を物色し始めた。 「思ってたより色々入ってるな…白菜に卵、豚肉、もやしにピーマンか…よし」花奏 花奏はそう言って冷蔵庫を閉めるとさっそく近くにあったエプロンを着けてキッチンに立って料理を始めた。 一人分の小さな鍋を用意して冷凍庫から取り出したご飯を温めている間に冷蔵庫から取り出した白菜と豚肉をそれぞれ食べやすい大きさにカットするとそれを鍋に入れてめんつゆで煮込んで火を通してから温めたご飯を入れてから溶き卵をさっとまわして入れると花奏は鍋に蓋をして待った。 『食べてくれるといいけど…』花奏 花奏は熱で苦しむ隼人のことを思いながら時間を待った。 それからしばらくして料理が出来上がると花奏は火を止めてキッチンを離れると眠っている隼人の様子を見に部屋の扉をそっと静かに開けるとちょうど隼人がゆっくりと目を覚ましていた。
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