第5章 導かれるもう一つの運命の出会い

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あれから花奏と伊月は展示された絵画を全て見終えると記念グッズ販売のエリアに来ていた。 「どれも素晴らしかったですね」花奏 花奏は嬉しそうに隣りにいる伊月にそう声をかけた。 すると伊月も嬉しそうに頷いて言った。 「ああ、さすが油絵の巨匠と言われるだけのことはあったな、どの作品も素晴らしい」伊月 そんな会話をしながら歩いていると、伊月はある商品を見つけてふと立ち止まった。 すると横にいた花奏が伊月にさっと声をかけた。 「すみません、私少しお手洗いに行って来ますね」花奏 「ああ、分かった」伊月 伊月は手短くそう答えると、すぐに花奏は一旦その場を後にした。 急にひとりになった伊月はその見つけた商品のそばまで近づいてショーケースの中を覗いた。 伊月が見つけたそれは、花奏が好きで見ていた、あのアネモネの絵をモチーフにして作られたブローチだった。
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